JA西三河のこと

新型資材を部会に提案 省力化・コスト低減見据える


イチゴ施設へ「バンカーシート」を設置する生産者


茶の遮光棚へ「ハマキコン-N」を設置する資材業者

 農家所得向上のためには、生産量の向上・規模拡大と合わせ、資材コストの低減や作業の省力化が必要です。JA西三河では新型のIPM(総合的病害虫管理)資材をの紹介と部会への提案を通して、生産者のコスト低減と省力化を進めています。

 施設園芸の生産者部会では、天敵防除資材『バンカーシート』を利用した防除試験に取り組んでいます。『バンカーシート』は、化学メーカーの石原産業(株)(大阪市)が開発した天敵保護装置(特許取得済み・第5681334号)で、アザミウマ・コナジラミ類の天敵であるスワルスキーカブリダニ、ハダニ類の天敵であるミヤコカブリダニの産卵・増殖に適した環境を整えた約10センチ×5センチの紙ケース。天敵であるカブリダニはこのケースの中で産卵・増殖を行います。天敵の定着を容易とするほか、防除の効果をより長期間持続させ、化学薬剤による防除のコスト軽減を図れると期待されています。
 JA西三河いちご部会ではハダニ類への対策として、ミヤコカブリダニを用いたバンカーシート『ミヤコバンカー』の試験導入を平成27年度より行っています。実証を経て次年度作からは25名のイチゴ農家が本格導入。同年度作の収穫末期となる平成29年4月に設置農家へアンケート調査を行ったところ、効果について半数以上が「良い」、手間については「簡単」が6割以上と答えており、効果が実感されている。これを受け今年11月より始まる平成29年度作ではさらに利用拡大の予定です。
 JA西三河きゅうり部会では、アザミウマ・コナジラミ類への対策として、スワルスキーカブリダニを用いたバンカーシート『スワルバンカー』を、平成29年2月より9人の生産者が導入しました。同年作終了後の6月下旬のアンケートでは、設置の効果を実感する声が多かった。また次作に課題の残った事例も寄せられており、これら情報も含めて部会内で共有し、次年作のより効果的な『スワルバンカー』での防除に役立てるとともに、農薬による化学防除とああわせた総合的な病害虫管理で防除体系の確立につなげていきます。

 施設園芸以外の作物では、2015年度より西尾市茶業組合がJA・資材会社と協力し、ロープ状交信攪乱剤『ハマキコンN』の試験設置を行っています。同剤は茶の害虫であるチャハマキ・チャノコカクモンハマキに効果を発揮する交信攪乱剤。シーズン初期の繁殖に歯止めをかけ、防除回数を減らすことが期待されています。またロープ状の同剤は茶園の遮光棚の柱に張ることができ、設置の省力化も可能。2015年度は7.7ヘクタールに設置し、試験結果が好調だったため、2016年度は、団地7.1ヘクタール・個人19ヘクタールの合計26.1ヘクタールに総延長8040メートルの『ハマキコンN』を設置しており、今後も継続の予定です。

(2017.8)