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県内一の大豆産地・西尾市で収穫本格化

2021.11.30

大豆を収穫する花木部会長

 県内トップの大豆生産量を誇る西尾市で12月上中旬、大豆の収穫が最盛期を迎えています。昨年度より「フクユタカ」と同等の品質を持ちつつ、難裂莢性を備えた新品種「フクユタカA1号」に切り替え、11月下旬より収穫作業を行っています。
 今年は8月の長梅雨により一部湿害を受けた圃場があったものの、台風や害虫被害が少なく、しっかり成熟したものが収穫できています。当JAの営農部農産課の伊藤英雄課長は「昨年を上回る収量が見込めそうだ」と期待を寄せ、西三河農協農作業受託部会の花木道明部会長も「今年もいい大豆が出来ているので、愛知県産・西尾市産の大豆製品をたくさん食べてほしい」と呼び掛けています。
 収穫・選別した大豆は生産者がJAへ持ち込み、品質検査を経てJAあいち経済連に出荷。飲食店や小売業者を通じて消費者のもとへ届けられます。
 品質検査は12月から2月中旬にかけて、3か所の営農センターで週に4回実施。重量、水分量、粒の大きさや形の揃い方などを検査し等級づけします。タンパク質を多く含む「フクユタカ」は豆腐の原料として実需者から評価が高く、東海地方では全体の9割以上を占める主力品種。一方で収穫時期に自然に莢が弾けやすくなる性質が課題であったため、県が奨励品種に指定する「フクユタカA1号」に全面切り替え。裂莢によるコンバイン収穫ロスや自然裂莢によるロスを軽減して実質的な収量向上を図り、安定した大豆生産につなげています。

 西尾市では、米・麦・大豆の専業農家48人が約1,250㌶の水田で1,614㌧の大豆を生産(2020年度)。技術力の高さを背景に高い単収を挙げており、大豆のほか麦作でも全国トップクラスの生産力を誇っています。