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茶摘みシーズン到来! てん茶産地・西尾市で八十八夜の茶摘みセレモニー 西尾茶業クラブ

2024.5.2

新茶の茶摘みセレモニー

 抹茶の原料となるてん茶生産量が全国有数を誇る西尾市で、いわゆる「八十八夜」となる5月1日、新茶の茶摘みセレモニー「八十八夜行事」が稲荷山茶園公園で開催されました。西尾市内の若手茶生産者で組織する西尾茶業クラブ(三浦規生会長、会員10人)が主催。

 セレモニーでは西尾キャンペーンレディや生産者の女性がかすり姿の茶摘み娘に扮し、昔ながらの手摘みを披露しました。また会場の特設テントでは同クラブの会員が、古式手もみ茶の製造を実演。地元西野町小学校の児童3年生44人が、野外体験学習として、同クラブの生産者による指導の下で茶葉の手もみや石臼びき、抹茶点てを体験しました。
 一般来場者向けの催しとしてグリーンティのふるまいのほか、今年初の試みとして利き抹茶体験も開催。高級抹茶・中級抹茶・加工用抹茶の特徴を説明しながら、紙コップに注いだ3種の抹茶を振る舞い、参加者は味や色・香りなどを手掛かりにそれぞれの識別に挑戦しました。

 西尾市のてん茶生産者で組織する西尾市茶業組合の高須正徳組合長は、セレモニーでのあいさつとして、今年のてん茶の作柄について「3月に日照不足と低温が続いたが凍霜害の影響は少なく、4月の気温上昇と程度の降雨があって良質なてん茶が生産できるだろう。収量は平年並みを見込んでいる」と説明。また参加者に向けて、「今年は関西茶品評会出品茶審査会が西尾市で開かれる年。5月には収穫が始まる。生産者の皆さまには慎重な作業をお願いしたい」と話しました。

 西尾市は抹茶の原料となるてん茶の生産量が年間334㌧と、市町村別でトップクラスを誇る産地。西尾の抹茶は茶園全体を寒冷紗で覆う「棚式覆下栽培」が特徴。一番茶収穫前の約20日前後の間日光をカットすることで、渋みのもととなるタンニンを減らすとともに甘味を引き出すテアニンの生成を促進し、まろやかな口当たりと高級感を引き出しています。