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梨おとうさん会 摘果講習会を開催

2020.5.13

梨園で摘果ポイントを確認

 定年帰農者を梨農家へ育成する「梨おとうさん会」は5月8日、JA西三河高河原センターで梨の摘果講習会を開きました。会員12人が参加。摘果は高品質で大玉の梨をつくるため、花が満開になってから約1ヶ月で行う重要な作業です。早生品種の「幸水」は4月12日、13日に満開と平年並みで、5月中旬頃までに予備摘果、下旬頃までに仕上げ摘果を行います。
 講習会では、県西三河農林水産事務所農業改良普及課西尾駐在室の長坂省造主任専門員が着果管理や摘果の実施時期、新梢管理などについて説明。今年は3月が暖かく、4月は気温が下がり寒暖差があったため、開花期間が長くバラつきがみられました。そのため、10㌃当たり8,000~9,000果を基準に着果量が確保できるよう摘果で調整します。また着果の多いものから早めに摘果するようにと指導がありました。
 「梨おとうさん会」は生産者の高齢化や担い手不足に伴う規模縮小を背景に、愛知県や西尾市、JA等が連携し、兼業農家の定年帰農者を梨生産の担い手として養成しようと2007年に立ち上げた組織。現在27人で活動。自己研鑽を目的とした講習会を開き、外部講師や愛知県農業改良普及課職員の指導のもとで摘果や新梢管理、病害虫防除などについて学んでいます。また生産者の高齢化などで管理が困難となった梨園の管理も受託しており、地域の梨生産者の手助けとなるとともに、耕作放棄地の発生食い止めに一役。さらに同会での経験を経て、JA西三河梨部会の役員や部会長に就任する会員も現れるなど、地域の梨栽培の中心となる担い手を輩出しています。