梨の授粉作業がピークを迎えています
2021.4.5
西尾市で3月末より、市内生産量の半数を占める西尾梨「幸水」の授粉作業が始まりました。今年は品種問わず長果枝、短果枝ともに同じタイミングで開花。3月に入って大きな寒暖差もなく、気温の上昇とともに順調に作業が進んでいます。
「幸水」「豊水」「喜水」などを栽培する市川治さんは3月31日、開花に合わせて約6割を占める「幸水」や、「豊水」などの授粉作業に追われていました。都市化に伴い、市川さんのほ場ではミツバチによる授粉作業は行わず、手作業で人工授粉を実施。純花粉に石松子を混ぜた赤色の花粉を授粉機にセットし、慣れた手つきで雌しべに付けていきました。開花1週間以内で8分咲きから満開に近づく咲き具合を目安に授粉していきます。
この日授粉した「幸水」の収穫時期は、7月中旬頃の見込み。市川さんは「今年は例年に比べて開花が1週間ほど早く、出荷も前倒し傾向になるだろう。需要期である盆前出荷に合わせられるよう、成長促進剤の調整などが必要になりそうだ」と話しました。
JA西三河梨部会は60人の生産者が約16.5㌶で「幸水」「豊水」「新高」「あきづき」などを栽培。年間出荷量88㌧のうち、主力の幸水が全体の49%を占めています。また産地全体で有袋栽培やIPM(総合的病害虫管理)など環境に優しい防除に努めて、安全・安心なブランド「西尾梨」を生産しています。