県内トップの産地・西尾市で小麦の収穫スタート
2021.6.3
県内トップの生産量を誇る西尾市で、5月末より小麦の収穫が一斉に始まりました。市内3か所のカントリーエレベーターでは、5月30日より荷受けを開始。6月上中旬にかけて2週間ほどで収穫を行い、麦の水分量や天候の推移を見ながら5月31日から6月3日に収穫ピークを迎えます。
今年は暖冬で出穂が早く、例年に比べて4日ほど早く刈り取りがスタート。西三河農協農作業受託部会の花木道明部会長は、「早い梅雨入りで病気も心配されたが、年末と春先の温暖な気候により順調に生育している。例年並みの出荷量は期待できそうだ」と話し、当JAでは約7,000㌧の荷受けを見込んでいます。収穫された麦はカントリーエレベーターで荷受け後、JAあいち経済連を通して県内各地の製粉会社へ販売。製粉会社で小麦に加工され、食品加工業者や飲食店、小売業者を通して消費者へ届けられます。
西尾市では48人の農家が1,285㌶の水田で小麦を栽培。安定した収量を確保するため、赤かび病やうどんこ病などの防除を産地全体で徹底しているほか、大規模農家への農地集積と部会を中心とした適期作業で生産力を高めています。年間出荷量は6,999㌧(2020年産)と県内では市町村別第1位。反収(10㌃当たりの収穫量)は544㌔で、3年連続全国1位に輝く県の平均反収(533㌔)を上回り、全国有数の生産力を誇っています。現在では、多収性品種「きぬあかり」と新品種硬質小麦「ゆめあかり」を栽培しており、約75%を「きぬあかり」が占めています。ともに愛知県生まれ2品種に集約し、農家所得の向上と県産小麦のブランド化を図っていきます。