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JA管理職を対象にスマート農業の視察研修

2021.6.17

太田課長(左)の説明を聞きながら実証ほ場を視察する参加者ら

 国の「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」実証ほ場が管内にある当JAは5月下旬、金融・共済部の管理職を対象としたスマート農業の視察研修を初めて行いました。施設園芸高度化に伴う資金調達の需要が高まってきていることから、資金面での農業支援の重要性を生産者目線で再確認し、円滑な事業経営を後押していきます。
 信用・共済事業を担当する都築清裕常務理事の発案。当産地では令和元年から令和2年度に採択され、ICT技術を駆使してキュウリの生産性向上に挑戦しています。近年、栽培技術の向上で施設園芸は急速に生産性を上げており、管内でも設備導入や大規模化に係る投資ニーズは高まりを見せることを背景に、農家とJAが一体となって開発・普及を進めてきた技術を肌で感じることで金融・共済も生産現場に対応した事業展開を進めていきます。

下村さん(右)の説明を聞きながら選果場を見学する参加者ら

 視察研修は座学とスマート農業実証ほ場視察の2部制で行い、役職員約40人が参加。座学ではキュウリ農家の下村堅二さんを講師に招き、JA西三河きゅうり部会の運営や平成26年から取組みを進めた農業ICTの活用、スマート農業の取組について理解を深めました。選果場ではキュウリ産地初のトレーサビリティ機能を搭載したオリジナル選果機などを視察。ハイブリット型養液土耕栽培を行う下村さんのハウスでは、統合環境制御を行う「プロファーム」や、植物体の生体情報を自動取得する「光合成チャンバー」などを見学しました。参加者は制御プログラムにより暖房機や天窓換気カーテン、炭酸ガス発生器などをすべて自動化で制御しスマート化が進んでいることを学び、「データに基づいた経営・栽培がされており、雇用型に向けてしっかり準備が整えられていることに驚いた」などと話しました。
 近年の取組みにより産地内で機器導入や大規模化に向けた投資の検討が進んでいることについて、営農部営農企画課の太田知宏課長は「このような投資ニーズに対し、JAがより積極的にサポートすることで経営の高度化と競争力のある産地づくりを進めていきたい」と期待します。