「JA西三河における生産から流通・販売のデータ駆動一貫体系の実証」スタート
2021.7.14
西尾市では国のスマート農業技術の開発・実証プロジェクトの採択を得て、令和3、4年度にかけて「JA西三河における生産から流通・販売のデータ駆動一貫体系の実証」を進めます。令和元、2年度には「ICTに基づく養液栽培から販売による施設キュウリのデータ駆動経営一貫体系の実証」に取り組んでおり、その成果を活用して流通・販売にシフトした実証を進めていきます。
JAや県西三河農林水産事務所、県農業総合試験場など9の機関でつくる「日本をリードするJA西三河きゅうり部会スマート農業実証コンソーシアム」が主体。本プロジェクトでは①出荷量予測を用いた安定販売、②需要予測を用いた袋詰め形態の販売、③出荷量予測を用いた配送の適正化の実現を目指します。成果目標としては、実証事業の期限である2023年3月までに、積載率5%向上やレギュラー販売と袋詰め販売の収益差5%向上などを掲げており、具体的には生育・ハウス内環境データを基に、2週間先の出荷予測を実施するほか、量販店データを分析し、産地で需要動向に応じたパッキングシステムを導入します。また他品目の出荷予測を追加し、キュウリの出荷予測と合わせて配車計画に活用。効率的な配荷・配車に役立て効果を検証します。
6月29日には、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトのキックオフミーティングを、WEB形式を併用して開催。関係者ら約35人が参加し、プロジェクトの設計・検討を行いました。
西尾市は高度な栽培技術を誇る、施設キュウリの先進的な産地。令和元、2年度に採択された実証事業では、養液栽培導入による周年栽培、環境データや生体情報データの活用、統合環境制御機のプログラム改良などにより、単収約44%向上や収量1㌧当たり約11.2%の労働時間削減を達成しています。